ユウの銀河ブルーパイ製作ノート

中学生でもできる!ラズパイ・模擬人工衛星づくり

ごくフツーの中学生でもOKな『配線も回路の知識もほとんど要らない方法』があった!

そんな答えがでない日々が続いたある週末、ある理工系大学のオープンキャンパスに参加しました。

どちらかというと文理融合タイプで、バリバリの理工系じゃない私は質問したくてもできない熱気ムンムンな大人気の研究室はパス・・・。

初歩の初歩的な質問をしてその場を凍らせてしまう恥ずかしい思いもしたくないし(汗)。ちょっと落ち着いて見学できる研究室を選ぶことに。

 

『缶サットじゃなきゃだめなの?』という素朴な疑問』

そこでお会いしたのが鈴木先生でした。

ひと通り研究内容を説明していただいたあと、ふとひらめき?ました。

いま見学者が私だけってことは、周囲に気兼ねせず鈴木先生に缶サットのことを聞いてみるチャンスかも? 

思い切って私のモヤモヤを相談をしてみました。

 

『やってみたいのは疑似的な人工衛星の実験でしょ? ならばものづくり系はちょっと後回しにして、まずは配線も回路の知識もほとんど要らない方法でやってみたら? そういう方法も必ずあるはずですよ。』

 

先生のアドバイスは目からうろこでした。先生のポイントは『缶サットじゃなきゃだめなの? もっと簡単な方法もあって、いまはそれでもいいんじゃないの?』というものでした。

 

欧州の中高生向けに構成された「ASTRO PI(アストロパイ)」というプロジェクトに出会う

『英語好きですか? 苦手じゃなければこれを読んでみたらどうです?』と先生がすすめてくれたのが「アストロパイ(※1)」でした。

 

youtu.be

 

家に帰ってから見たらぜんぶ英語のサイトでしたが、Google先生に助けてもらいながら読んでみました。翻訳メモもつくってみました。

 

ASTRO PIの主な構成
ラズベリーパイ4BマイコンとSense HATという拡張ボード、ほかにはカメラなどを使う。
Sense HATはラズパイ財団が開発した宇宙科学分野における環境条件の学習用ボード。
はんだ付けや配線不要、3Dジャイロ、加速度、磁力、温度、気圧、湿度の6個のセンサーがすぐに使える。これらのセンサーを動かすサンプルプログラムも標準で用意されている。

 

欧州ではこんな宇宙教育プログラムがごくフツーの14才から、特別な知識や技能がなくても段階を踏んでできるように用意してあるなんて! 缶サットは「ものづくり系」が必須だからその知識や技能や指導者が必須になってその分、初心者の敷居が高くなってしまうんだと思いました(そして、きっとそこが日本の強みなんですね)。

 

でもそういった過程がオープンに教材化していれば誰でも始められますが、その過程が高専の部活や研究室での学習になっているので門外不出になり、私のようなごくフツーの中高生が気軽に『やってみたい!』で手が出せないのだと思いました。

 

敷居の高い「ものづくり系缶サット」は後でいい、先に中学生がHands-Onでできる「ASTRO PI」をやってみよう!

私ができるのはアストロパイのようなやり方なのかも? アストロパイは原則、欧州の学校に通う学生しか参加できませんが、その教材は一般に公開されていますから参考にもできます。その通りにはできなくても、いまのレベルに合わせて、自分流にいいとこ取りをしてもいいはず(できることなら・・・)。

 

後日、鈴木先生に『頂いたアドバイス通り、ものづくり系はちょっと後回しにして、まずはアストロパイを参考にできることからやってみようと思います』と報告しました。


先生からは『いいですね。でも缶サットを諦めるのではなく、実力があがってからやってみてもいいんじゃないですか?』とアドバイスをいただきました。

 

先生は間もなく定年で退官されるとのこと。『数学でも物理でも電子回路でも、プログラミングはPythonを知らないのでちょっと・・・だけど、教えますよ』とおっしゃっていただいた! 嬉しことに心強いメンターも見つかった!

 

そんな紆余曲折を経て、やっと私のプロジェクトが始まることになりました。プロジェクト名は「銀河ブルーパイ」です!

 

------------------------------------------------------------

※1:「アストロパイ」はラズパイを開発・販売しているラズベリー財団とesa(※2)が共同で行っている教育プロジェクトのひとつ(ラズパイベースのコンピュータの名前でもある)。

子どもたちが書いたコードを国際宇宙ステーションにあるアストロパイに送り、その上で動作させて宇宙実験を行う。年齢によってレベル分けされた2つのミッションが用意されている。

簡単に言えば、ミッションゼロは14才以下で学校に顧問の先生がいれば誰でも参加できる。アストロパイが用意したWEB教材に沿ってコードを書いてパソコン上で動かせるのでラズパイなどのハードウェアが要らない。

もうひとつがミッション・スペース・ラボ。19歳以下のチーム+顧問先生で参加する、文字通り宇宙空間で実験をするミッション。チームで実験テーマを決めて、教室でコードを書いて、そのコードをISSにあるアストロパイに転送して実験をする。扱うアストロパイはキット化されていて、組み立てに特殊な技能は要らないが、高度な実験を行うにはハードウェアの扱いや理解は必要になる。

※2:The European Space Agency、欧州宇宙機関
1975年にヨーロッパ各国が共同で設立した宇宙開発・研究機関